微分・積分でよく出現する自然対数\(e\)ですが、そもそもの定義式は
$$
e = \lim_{h \to 0} (1 + h)^{\frac{1}{h}} \tag{1}
$$
これでしたよね?
そして、この自然対数を使った関数\(e^x\)の微分が
$$
(e^x)’=e^x \tag{2}
$$
となることは非常に有名ですよね?

ただ、研究などで頻繁に使ってるうちにこれに慣れすぎたせいか、そもそも自然対数って何だっけ?という素朴な疑問が生じてしまいました(笑)

なので今回は、自然対数が生まれた背景を基礎の基礎から紹介(メモ?)していこうと思います。

まずは指数関数のおさらい

自然対数は、高校数学の指数関数の分野で登場します。
指数関数とは
$$
y=a^x \tag{3}
$$
と表される関数ですね。

微分の定義式

そして、(3)式を微分してみようという話が出てくるんですが、まずは微分の定義式が必要になります。
$$
f'(x)=\lim_{ h \to 0 } \frac{ f(x + h) – f(x) }{ h } \tag{4}
$$
これが微分の定義式です。

指数関数の微分

さて、準備は整いました。
\(f(x)=a^x\)として、(4)に代入してみましょう。
すると、
\begin{align}
f'(x)&=\lim_{ h \to 0 } \frac{ a^{x + h} – a^x }{ h }\\
&=\lim_{ h \to 0 } \frac{ a^x\cdot a^h – a^x }{ h }\\
&=\lim_{ h \to 0 } \frac{ a^x(a^h – 1)}{ h }\\
&=a^x \lim_{ h \to 0 } \frac{ a^h – 1 }{ h } \tag{5}
\end{align}

ここで、(5)式中の
$$
\lim_{h \to 0} \frac{a^h – 1}{h} \tag{6}
$$
に注目してみましょう。
もし、(6)式が1に収束すると、(5)式は
$$
f'(x)=(a^x)’=a^x \tag{7}
$$
となります。おや?微分しても元の関数と変わりませんね。
つまり、
$$
\lim_{h \to 0} \frac{a^h – 1}{h} = 1 \tag{8}
$$
となるような値\(a\)が求まると、微分しても元の関数と変わらない指数関数が出来上がる!色々都合が良さそう!

ってなわけで、(8)について解いてみよう、ということになりました。
\begin{align}
\lim_{h \to 0} \frac{a^h – 1}{h} = 1\\
\lim_{h \to 0} (a^h – 1) = \lim_{h \to 0} h\\
\lim_{h \to 0} a^h = \lim_{h \to 0} (1 + h)\\
a = \lim_{h \to 0}(1 + h)^{\frac{1}{h}} \tag{9}
\end{align}

あれ?この(9)式、なんか見覚えありませんか?
そうなんです!これがまさに自然対数\(e\)の定義式(1)でもあるんです!

まとめ

自然対数\(e\)の導出、なんとなく理解できましたか?

微分してもそのままの指数関数を作りたかったのか、それとも、これとは別のきっかけがあって自然対数が生まれたのか、正直そのあたりの背景は私自身よく知りません。卵が先か、鶏が先かみたいな話なようにも聞こえますね(笑)

いずれにせよ、このようにストーリーを覚えておくことが大切ですね。数式を丸暗記すること自体、あまり意味がありません。数式の背景、数式の意味なども含めて理解することが、さらなる知識習得に役に立つので、おすすめです。

私は素朴な疑問がしょっちゅう生じてしまうので、こうやって基礎に戻って一個一個噛み砕いています^^