2乗和の公式

$$
\displaystyle \sum_{ k=1 }^{ n } k^2 = \frac{1}{6} n(n+1)(2n+1)
$$

今日は、これを導出していきます。


まずは、この公式を導くための準備として、\( \displaystyle \sum_{k=1}^{n} k \) を多項式の形で表してみよう。
これは以下のように考えます。

\begin{align}
\displaystyle \sum_{k=1}^{n} k &= 1 + 2 + \cdots + n \tag{1} \\
\displaystyle \sum_{k=1}^{n} k &= n + (n-1) + \cdots + 1 \tag{2}
\end{align}

(1)+(2)より、
\begin{align}
2\displaystyle \sum_{k=1}^{n} k &= n(n+1)\\
\displaystyle \sum_{k=1}^{n} k &= \frac{1}{2} n(n+1) \tag{3}
\end{align}


多項式の形で表せましたね。
さて、ここからが本題です。

まず、\((k + 1)\)の3乗を計算して、以下のように整理します。

\begin{align}
(k+1)^3 &= k^3 + 3k^2 + 3k + 1 \\
(k+1)^3 – k^3 &= 3k^2 + 3k + 1 \tag{4}
\end{align}

(4)について、
\(k=1,2,\cdots ,n\)としたものを辺々足し合わせます。

\begin{array}{ccccc}
(k=1) & 2^3 & -1^3 & = & 3\cdot 1^2 & +3\cdot 1 & +1\\
(k=2) & 3^3 & -2^3 & = & 3\cdot 2^2 & +3\cdot 2 & +1\\
(k=3) & 4^3 & -3^3 & = & 3\cdot 3^2 & +3\cdot 3 & +1\\
\vdots & & & \vdots & & \vdots & & \\
(k=n-1) & n^3 & -(n-1)^3 & = & 3\cdot (n-1)^2 & +3\cdot (n-1) & +1\\
(k=n) & (n+1)^3 & -n^3 & = & 3\cdot n^2 & +3\cdot n & +1
\end{array}

すると、以下のような式になります。

\begin{align}
(n+1)^3 – 1^3 &= 3\displaystyle \sum_{ k=1 }^{ n } k^2 + 3\displaystyle \sum_{ k=1 }^{ n } k + n\\
3\displaystyle \sum_{ k=1 }^{ n } k^2 &= (n+1)^3 – 1^3 – 3\displaystyle \sum_{ k=1 }^{ n } k \ – n \tag{5}
\end{align}

ここで、(3)を(5)に代入して整理すると、

\begin{align}
3\displaystyle \sum_{ k=1 }^{ n } k^2 &= (n+1)^3 – 1 – 3\cdot \frac{ 1 }{ 2 }n(n+1) \ – n\\
&= n^3 + 3n^2 + 3n + 1 -1 \ – \frac{ 3 }{ 2 }n^2 – \frac{ 3 }{ 2 }n \ – n\\
&= n^3 + \frac{3}{2}n^2 + \frac{1}{2}n \tag{6}
\end{align}

よって、
\begin{align}
\displaystyle \sum_{ k=1 }^{ n } k^2 &= \frac{1}{3} \cdot \frac{1}{2} (2n^3 + 3n^2 + n)\\
&= \frac{1}{6} n(2n^2 + 3n + 1)\\
&= \frac{1}{6} n(n+1)(2n+1)
\end{align}

以上より、2乗和の公式が求まりました。
大学の入試問題でも、この公式を導出させる問題が出たこともあるようです。やはり、公式の背景を知ることが大切ですね。