部分積分の公式

$$
\displaystyle \int_{}^{} f(x)g(x) dx = f(x)G(x) \ – \int_{}{} f'(x)G(x) dx
$$

これを導出していきましょう。


まず、積の微分の公式を思い出してみましょう。

$$
\{f(x)g(x)\}’ = f'(x)g(x) + f(x)g'(x) \tag{1}
$$

\(f(x)g(x)\)は右辺の原始関数ですね。
ということは、

$$
f(x)g(x) = \int_{}{} f'(x)g(x)dx + \int_{}{} f(x)g'(x)dx \tag{2}
$$

が成り立ちます。
(2)を整理すると以下のようになります。

$$
\int_{}{} f(x)g'(x)dx = f(x)g(x) \ – \int_{}{} f'(x)g(x)dx \tag{3}
$$

ここで、\(g(x)\)を\(G(x)\)とおきます。
すると、\(g'(x)\)は\(g(x)\)となりますね。
(つまり、\(g(x)\)は微分しても変わらない関数ってことですね。)
これを(3)で置き換えると、

$$
\int_{}{} f(x)g(x)dx = f(x)G(x) \ – \int_{}{} f'(x)G(x)dx \tag{4}
$$

が得られます。


ただ、この公式だけ見ても使い方がよく分からないと思うので、いくつか例題を解いていきたいと思います。

1. \(\int_{}{} xe^x dx\)
2. \(\int_{}{} x\log x \ dx\)
3. \(\int_{}{} e^x\cos x \ dx\)

それでは、順番に解いていきましょう。
1番だけネチネチ説明していきますねw
(\(C\)は積分定数とします。)

1. \(\int_{}{} xe^x dx\)

\begin{align}
\int_{}{} xe^x dx &= xe^x \ – \ \int_{}{} 1\cdot e^x dx \\
&= xe^x \ – \ e^x + C \tag{5}
\end{align}

まず、問題の式が何を意味しているのかを理解しましょう。
これは『微分して\(xe^x\)となる関数はなんですか?』ということを問うてます。ここまではいいですね?

ここから先の流れとしては、
積の微分をして欲しい成分をゲットできるような関数を作る→余分な成分は積分して引き算する

例えば、\(xe^x\)を微分すると、
$$
(xe^x)’ = \underbrace{ 1\cdot e^x }_{余分な成分} + \underbrace{ xe^x }_{欲しい成分} \tag{6}
$$
となるので、
$$
\int_{}{} xe^x dx = xe^x \ – \ \int_{}{} 1\cdot e^x dx
$$
という式になったわけです。

さて、検証のために(5)を微分してみましょう。
\begin{align}
(xe^x \ – \ e^x + C)’ &= xe^x + e^x \ – \ e^x\\
&= xe^x
\end{align}
欲しい成分がちゃんと出てきましたね!



なんとな〜く分かりましたか?
いまいち?(笑)

言葉でも分かりづらいという方もいると思うので、もっと単純に説明します。(6)の両辺を積分しちゃいましょう!
\begin{align}
\int_{}{}(xe^x)’ dx &= \int_{}{} ( e^x + xe^x ) dx\\
xe^x &= \int_{}{} e^x dx + \int_{}{} xe^x dx\\
\int_{}{} xe^x dx &= xe^x \ – \ \int_{}{} e^x dx\\
&= xe^x \ – \ e^x + C
\end{align}
あれ?言葉で説明するより簡単?
式変換としてはこういうことをやっています。

2. \(\int_{}{} x\log x \ dx\)

\begin{align}
\int_{}{} x\log x \ dx &= \frac{1}{2} x^2 \log x \ – \ \int_{}{} \frac{1}{2} x^2 \cdot \frac{1}{x} dx\\
&= \frac{1}{2} x^2 \log x \ – \ \frac{1}{2}\int_{}{} x dx\\
&= \frac{1}{2} x^2 \log x \ – \ \frac{1}{2} \cdot \frac{1}{2} x^2 + C\\
&= \frac{1}{2} x^2 \log x \ – \ \frac{1}{4}x^2 + C\\
\end{align}

3. \(\int_{}{} e^x\cos x \ dx\)

\begin{align}
\int_{}{} e^x\cos x \ dx &= e^x\cos x \ – \ \int_{}{} e^x (- \sin x) dx\\
&= e^x\cos x + \int_{}{} e^x\sin x dx\\
&= e^x\cos x + e^x \sin x \ – \ \int_{}{}e^x\cos x dx\\
\\
2\int_{}{} e^x\cos x dx &= e^x\cos x + e^x \sin x + C\\
\int_{}{} e^x\cos x dx &= \frac{e^x\cos x + e^x \sin x}{2} + C’
\end{align}